1992年、フランス・オルリー空港近くの倉庫で発見された、縦横3メートルの大作4点「構図」と「争闘」。それらは一部が1929年に日本で公開されたものの、その後所在が不明になっていた藤田嗣治の「幻の作品」でした。この4点はフジタが晩年を過ごしたアトリエの建物とともにエソンヌ県の所蔵となり、フランス第一級の修復チームにより6年の歳月をかけて本格的な修復が行われました。この幻の大作4点を世界で初めて一堂に公開した展覧会「没後40年 レオナール・フジタ展」が2008年夏から札幌を皮切りに全国5カ所を巡回し、延べ30万人を超える動員となりました。
本展は「没後40年 レオナール・フジタ展」に引き続き、全国のファンを魅了したエソンヌ県議会所蔵の幻の大作4点と、画家の終の棲家となったアトリエでの生活、最晩年の宗教画を紹介し、フジタの画業とその実像に迫ります。幻の大作を制作した後の1930年代、日本で過ごしていた藤田は群像表現の探求に没頭し、日本の風土、文化や嗜好に合わせた多彩な壁画を制作しました。これらの壁画は今までまとまって紹介されることがなく、美術ファンにとっても目にする機会がほとんどありませんでした。
本展ではこれらフランスと日本で描かれた貴重な大作にスポットを当て、今もエソンヌ県に残るアトリエの再現、全身全霊をかけた「平和の聖母礼拝堂」(シャペル・フジタ)のための習作、資料など多種多様な作品を展覧します。
本展では、初期からスタイルの確立まで、そして幻の群像大作の全容を紹介するとともに、晩年のアトリエ・フジタからランスの「平和の聖母礼拝堂」へとつながる一連の宗教画も紹介し、フランス人レオナール・フジタとしての実像を明らかにします。
「レオナール・フジタ展—よみがえる幻の壁画たち」展は、2008年夏の札幌を皮切りに2009年6月まで全国5会場を巡回した「没後40年 レオナール・フジタ展」(※)の関連企画展です。
※「没後40年 レオナール・フジタ展」
北海道立近代美術館、宇都宮美術館、上野の森美術館、福岡市美術館、せんだいメディアテークにて開催しました。









